top of page

新学年の始まり~アメリカとポーランドにおける夏季休暇が明ける時のこと~


イザベラ:こんにちは!最近は朝と夕方の空気に秋を感じていますね。このような時期になりますと、個人的に学校のことについて思うようになります。アメリカ人の友だちもそうです。双方の国では「秋」は新学年の始まりだからです。アメリカとポーランドにおける夏季休暇明けと新学年の始まりことについてゲストのダンケンさんと一緒に紹介します。


質問1: 新学年が始まるのはいつですか?

イザベラ:全国で9月1日に始まります。この日には各学校で新学年開会式を行っています。具体的に何があるかと言いますと、生徒たちは学校へ行って、体育館かグラウンドで集まります。皆は必ず白いシャツと黒か紺色のズボンまたはスカートを着用しています。時間になりますと、学校の旗が会場に揚げられます。次に、ポーランド国歌が流されます。その後で、生徒たちは校長先生やご来校いただいた地域の偉い方々のスピーチを聞きます。最後に、学校の旗を降ろします。これで開会式は終わりますが、生徒たちは家に帰る前に、自分が入ったクラスのホームルームへ行って、担任教員から授業のスケジュールをもらいます。

ダンケン:9月の頭に始まります。ただし、正確な日付は全国で統一していなく、地域によって異なっています。個人的に、初秋と色が変わっていく葉っぱはいつも新学年のことを思わせます。新学年の最初の日と言えば、同じ授業に登録した生徒と仲良くするためのアイスブレイクをして、各授業科目を担当している教員からシラバスについて説明を聞いています。


質問2: 新学年に向けてどのような準備がありましたか?

イザベラ:私は宵っ張りで朝寝坊をよくします。長い夏休みの時(ポーランドでは2ヶ月!)には別に問題ではありませんでしたので、昼まで寝た日もありました。しかし、そのようなことに慣れた結果、新学年を迎えて、早寝早起きの訓練は必要でした(笑)。

他には、新学年のための買い物に行きました。

ダンケン:新学年が近づいている時に、両親は私と弟と姉の夏季休暇明けまでにぜひやりたいことを聞いて、私たちの三人に一つずつ叶えてくれました。例えば、動物園か水族館へ行くこと、友だちの家に泊まることなどでした。また、毎日の下校に関係があることですが、私が通った中学校で授業は7時20分からでしたので、新学年を向けて早寝早起きに慣れないといけませんでした。


質問3: 新学年に必要なものを買いに行ったのはいつですか?

イザベラ:新学年を向けた買い物に2回行きました。1回目は8月後半で、ノートや鉛筆などの用具を買うためでした。2回目は9月の頭で、先生たちに紹介してもらった教科書を買うためでした。また、2回目のことについてですが、私が通っていた高校には、ちょっとした習慣がありました。2年生以上は、前の学年に使った教科書を先輩たちが後輩たちに超安く売ってくれました。だから、2回目の買い物の半分ぐらいは学校の中でできていました。

ダンケン:新学年の一週間前ぐらい、母と一緒に買いものに行きました。私の出身地でほとんどの人たちもそうでした。それは、近くにあったスーパーがちょうどその時に「新学期セール」を実施していたためです。教科書は学校から借りることができましたので、ノートやペンなどの用具だけを買えば十分でした。

 また、用具の全てが入ったリュックがとても重くなることから、ストラップが壊れやすかったため、2~3年ごと、新しいリュックを買う必要もありました。


質問4: 日本の場合、夏休みの宿題が必ず出ます。ポーランドとアメリカもそうでしょうか?

イザベラ:ポーランドはそうではありません。それはなぜかというと、9月1日はただの新学期ではなく、新学年の始まりであり、生徒たちが進級する時だからです。しかし、冬学期と夏学期に挟んだ2週間の休みの場合、宿題がたまに出ます。(ポーランドの学年は3学期ではなく、2学期です。)

ダンケン:ポーランドと同じです。進級する時に宿題は出ません。それに加えて、公立学校の考えとして夏休みはちゃんと休むべき時です。私立学校はちょっと違うかもしれませんけど...


質問5: 新学年の初授業はどの様な感じですか?

イザベラ:9月1日は新学年の開会式だけですね。授業そのものは9月2日からです。どの科目の初授業にも、先生たちは同じようなことをしています。それは、これから使う教科書の紹介とシラバスについての説明です。また、高校の場合、抜き打ちテストもたまにあります。

ダンケン:高校の場合、授業の初日はバタバタしています。私が通っていた高校なら、2つ以上の建物に分かれていて、それぞれをつなぐ経路は複雑です。教室はどこにあるか、どの経路を行けば早く着くか、迷っている生徒たちは、授業によく遅刻してしまいました。学校の施設に慣れた先輩たちは一年生に教室への道を案内してくれました。また、授業が終わった後で、生徒たちと教員の皆が体育館に集まって、「新学年へようこそ」のメッセージを送った大集会に参加しました。


質問6: 他には伝えたいことはありますか?

イザベラ:こちらからは以上です。ダンケンは?

ダンケン:授業の初日ではなく、その前の時の話です。アメリカで高校に進むと、興味のある科目にある程度自由に選んでその授業に登録できますが、必ずしも第1希望のものを取れるというわけではありません。そのため、各生徒のスケジュールが学校によって定めていれば、高校生は事前に友だちに会って、新学年に同じ授業を取るかどうか確認します。


日本の大学と似ている制度です。


筆者:イザベラ、ダンケン(外国語指導助手、アメリカのワシントン州出身)

翻訳:イザベラ

カバー写真:Wix Media

写真:Wikimedia Commons

Comments


bottom of page