イザベラ：春寒の候、お変わりなくお過ごしでしょうか？今回はカトリーナさんと一緒にインタビューの形で私たちの出身地において冬の様々な魅力を紹介します！カトリーナさんはサウスカロライナ州のグリーンビル郡（アメリカ）について話し、私はトルン市（ポーランド）について話します。
質問１：出身地の一番寒い時期はいつですか？
カトリーナ：12月から2月までは一番寒い時期ですが、1月は寒さのピークです。
イザベラ：1月です。
質問２：どのぐらい寒くなりますか？
イザベラ：私が経験した中で一番寒かったのは－30度です。その時はどうだったかと言いますと— まあ、寒かったですね（笑）。それはただ私の感覚かもしれませんけど、子どもの時に－10度より低ければ、どの気温でもだいたい同じように感じていたからです。－30度は最低気温ですね。出身地のトルン市では、1月の平均気温は－4度ぐらいです。年によって、気温が0度よりあまり下がらない暖冬もたまにありますが…
カトリーナ：サウスカロライナ州の過去最低気温は－28.3度だったそうです。1985年に記録されて、私が生まれる前でしたので、－30度はとても想像できない寒さです！グリーンビル郡で1月の平均最低気温は0度です。私の人生で－17度以下の気温を経験したことがないと思います。実は寒がりで、15度より低くなると「寒い！」と大げさに文句を言ってしまいます。
質問３：雪がたくさん降りますか？積もりますか？
イザベラ：これはポーランド全国ではなく、私の出身地の話しです。普段は雪が降っていますが、年によってあまり積もっていない時もあります。積もっていても日本の北陸地方ほどではありません。正直に言いますと、冬の時に氷の方が大変だと思います。凍結した道は滑りやすいので、倒れて手足を骨折した人はなかなか多いです。事故対策として、雪かきをして、路面に砂を撒いています。
カトリーナ：グリーンビル郡では、例年に2～3日ぐらいが雪の日で、合計約12センチしか降りません。しかも比較的に暖かいので、雪というより氷と言った方が正しいかもしれません（粉雪は一切降りません）。主な道路や橋に塩を撒く以外に、除雪対策の設備がありませんので、少し積もったら、道路が非常に危なくなります。しかし通勤などで運転しようとする人がまだ多くて、交通事故が多いです。家にいて！と言いたいですね。
質問４：寒さ対策は何ですか？
カトリーナ：なるべく外に出ないことです。カイロは一応ありますが、広く使われていなくて、こたつもありません。しかし、建物の中では暖房（セントラル・ヒーティング）がよく効きます。私の実家に暖炉もありますので、部屋を暖かくすると共に温かい雰囲気を作ります。そして出かける時は、車で行くしかないので、車の暖房も使っています。でも、日本から帰国した時、恋しいことの1つは温かい飲み物をどこでもすぐ自販機で買えることでした。（アメリカでは自販機が少なくて、温かいものは見たことありません。）
イザベラ：建物の中でセントラル・ヒーティング・システムは利用されていますので、どの部屋でも心地よく暖かいです。外へ出かけようと思う時に、帽子をかぶって、コートに包むことはもちろんです。また、寒い外から暖かい家に帰ったのに、体の中がずっと寒く感じている場合、ウォッカ入りホットティー、直訳すると「電気付きの紅茶」（ポーランド語：herbata z prądem）を飲むのはお勧めです。
質問５：他にはどの飲み物を飲みますか？
イザベラ：いろいろありますね。ホットワインやグロッグ（ラム酒お湯割り）はレストランの冬季限定メニューによく出て来ます。また、ソフトドリンクと言えば、レモンティーです。
カトリーナ：レモンティーは、アメリカ人には風邪を引いたかのどが痛いときに飲む物というイメージがありますね。はちみつも入れたら最高です。冬の飲み物と言えば、ホット・ココアやホット・アップルサイダーですね。コーヒーも通年です。冬の冷たい飲み物なら、エッグノッグです。
イザベラ：そういえば、最近ポーランドでもサイダーは注目を集めています。双方、アルコール飲料とホットソフトドリンクとして。
カトリーナ：温かいのはアルコールが普段入っていませんよ！シナモンやナツメグ、クローブなどのスパイスを入れることも多いですが。
イザベラ：ポーランドで、温かいサイダーにもアルコールはたまに入っていますよ（笑）。
質問６：ウィンタースポーツの中で、何が人気ですか？
カトリーナ：スポーツに詳しくないですけど、私の知っている範囲ではフィギュアスケートを見ることが人気ですね。アイスホッケーも人気で、地元のチーム（Greenville Swamp Rabbits）があります。見るだけではなく、スポーツをするなら、雪があまり降らないため、機会が少ないですが、室内のアイスリンクがあり、たまに外で期間限定で作ることもあります。山に行けば、人工雪でスノー・チュービングが楽しめます。そしてスキーやスノーボードなら、隣のノースカロライナ州に行けばスキー場があります。
イザベラ：テレビで見るスポーツなら、スキージャンプは一番に違いないです。そしてその次はフィギュアスケートなのではないかと思います。自分の体を動かすなら、多くの人たちがアイスリンクを訪れてアイススケートを楽しみます。また、スキーもかなり人気です。ただ、どこでもできるというわけではなく、ポーランド南部にしかない山脈へ行かないとスキーができません。そのため、出身地がポーランド北部にある私は個人的にスキーをやったことがありません。と言っても、ポーランド北部から時間をかけてスキーしに行く人たちがいます。
カトリーナ：12歳ぐらいの時に、一回スキーをやってみました。。。楽しかったけど、とても怖かったです。（笑）
質問7：子どもたちの雪遊びについて教えてください。
カトリーナ：雪が珍しいので、積もったら、チャンスをつかんで思いっきり楽しまないと！実家の近所に坂が多いので、私はそりで遊ぶことが一番好きでした。スノー・クリームを作って食べたり、雪だるまやスノーエンジェルを作ったり、雪合戦をしたり楽しむ子が多いです。（私のお兄ちゃんたちが力強く雪玉を私に投げて、すごく痛かったです！）雪遊びが終わったら、暖炉の前でホット・ココアをゆっくり飲むと最高です。サウスカロライナ州の雪は氷っぽくて停電が起こりやすいですが、水や懐中電灯などを準備しておけば、子どもたちは遊びと考えて、停電も楽しむことができます。
イザベラ：ポーランドの子どもたちも雪合戦と雪だるまを作ることが好きです。他には。。。クリグ（ポーランド語：kulig）という馬がひくそりに乗って行くことは、人気で長い伝統もある冬のアクティビティです。後は、凍った池でスケートすることもよくあります。ただし、スケートする前に、池はちゃんと凍ったかどうか確認しないといけないです。
カトリーナ：アメリカの北の方で凍った池などでスケートすることは聞いたことありますが、サウスカロライナ州ではそこまで寒くなりません。
質問８：お互いのご出身について聞きたいことはありますか？
イザベラ：スノー・クリームって何ですか？
カトリーナ：アイスクリームに似ているけど、雪で作ります。汚染で危ない成分が入っている雪だと食べてはいけないので、地域によって気を付けないと行けません。安全な雪なら、きれいな雪を取って、他の材料（主に牛乳、砂糖、バニラ）を少し加えて甘くします。（スノー・コーンではありません。スノー・コーンは夏に食べるかき氷です。）
カトリーナ：ポーランドの夏に食べる冷たいスープを食べたことがありますが、冬にはどんなスープが人気でしょうか？冬と言えば、やっぱりスープは一番体が温まりますから。
イザベラ：ポーランド料理の中でスープがたくさんあり、全部お勧めです（笑）。けど、超寒い外から帰って、早く体を温めたい時に、真っ赤なボルシチ（ポーランド語：barszcz czerwony czysty）という赤かぶスープは一番と個人的に思います。ふわふわした毛布にくるまって、温かい真っ赤なボルシチをちびりちびり飲むのは最高です。
質問９：最後に、冬の大切な思い出を教えてください。
カトリーナ：雪の日の思い出は全て心の中で大切にしています。その中で、一生忘れられない思い出は、小さい頃におばあちゃんの家に泊まった雪の日でした。道路が危なくて帰れなかったので、もう一泊することになりました。雪が積もる時は必ず雪遊びしないといけないけど、大変！おばあちゃんの家にはそりがありませんでした！どうしよう？それで、おばあちゃんが台所で探して、クッキーを焼く大きなクッキングトレーをそりとして使わせてくれました。
イザベラ：思い出ではないですが、毎年初雪を楽しみにしています。ポーランドで秋と冬の季節の変わり目は、雨がよく降ったりして、降っていなくても空は曇って暗いです。昼間はどんどん短くなります。紅葉はさらに落ちてしまったので、身の回りにはグレー以外の色がなくなります。つまり、この季節の変わり目は気分が落ち込みやすいときです。
そしてこのような中で突然雪が降ってきます。朝早く起きて、窓の外を見ると、見渡す限り真っ白です。空は曇っていても、初雪のおかげで身の回りは明るくなります。そして、クリスマスのことが思い出されるので、幸せな気持ちになります。
イザベラ：グリーンビル郡とトルン市の冬と言えば、このような感じです。他に聞きたいことがあれば、問い合わせページで気軽にどうぞ！
筆者：カトリーナ、イザベラ
写真：カトリーナの母親撮影（１～３）、イザベラ撮影（４）
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