大家好!(広東語:ダイガホウ)皆さんこんにちは。西ノ島町役場観光定住課の国際交流員ウォン・クレオです。今回は皆さんに、香港の中秋節について紹介したいと思います。
中秋節と言うのは?
中秋節は広東語で「ジョンチャウジッ」と読みます。中秋節の起源は秋の収穫祭だと思いますが、現在は月見をしながら家族の皆が集まって食事をします。中秋節は旧暦8月15日に行われていますので、グレゴリオ暦では9月、時には10月にあたります。2021年の中秋節は9月21日にありました。中華文化圏では、中秋節は春節(旧正月とも呼びます)と並ぶ重要な行事で、祝日になっています!
ちなみに中秋と言うのは言葉の通り、「秋はもう半分過ぎました」ということです。
中秋節の時は何をしますか?
中秋節と言えば、「家族団らん」、「ランタン飾り」と「月(げっ)餅(ぺい)」を思い出します。
「家族団らん」
中華文化圏では、円形は「円満」と「団らん」の意味を持っています。旧暦8月15日の月は、一年の中で一番丸くて明るいと言われています。そのため、月が一番丸い時期に家族が集まって食事をし、月見もします。
「ランタン飾り」
ランタン飾りも不可欠です!香港では住宅街や公園、それにショッピングモールにランタン飾りを展示して、中秋節の雰囲気を盛り上げます。今時は電球を使うものやプラスチック製のランタンも販売されていますが、元祖のろうそくを使う紙提灯も根強い人気です。色々なサイズと様々な形をしているランタンがあり、一番伝統的で人気なのはウサギ型、スターフルーツ型、それに金魚型のランタンです!
スターフルーツ(和名:ゴレンシ)の原産地は南インドの熱帯地で、名前の通りに果実の横断面が☆の形をしています。スターフルーツは中秋節が旬の果物のため、自然と中秋節を代表するモチーフの一つになりました。スターフルーツは、酸味があって薄い甘さがあります。日本に来てからは一度も食べたことがありませんが、基本的に香港でも、中秋節の時期にならないとスターフルーツは市場に出回らないです!チャンスがあったら皆さんもぜひ食べてみてください。
もう一つ中秋節を代表するモチーフは、もちろんウサギです。そう、月の兎こと「玉兎」です!日本では餅つきのウサギですが、中華文化圏では不老不死の薬を作るウサギです。
「月餅」
中秋節のもう一つのマストアイテムは「月餅」(広東語読み:ユッベン)です。「月餅」は大判焼のような形をしていて、小さくて丸い月餅もあり、大きくて四角形の月餅もあります。月餅は色々な種類があり、香港で一番よく見かけるのが伝統的な「広式月餅」(広東省の月餅)です。日本でも月餅は販売されていますが、香港で食べられる月餅の味と少し違います。
「広式月餅」は、外皮の中にハスの実の餡があり、その中には塩漬けにしたアヒルの卵の黄身が包まれています。焼き菓子ですので、表面はキツネ色です。ハスの実の餡以外に、小豆餡と近年人気なチャイニーズカスタードの餡もあります。
そして、大人の味と言われている「五仁月餅」(広東語読み:ンヤンユッペン)という月餅もあります。アヒルの卵の黄身の代わりに、中身はクルミや松の実などの5種類のナッツで、ちょっと固い食感がします。
月餅は季節限定の銘菓で美味しいですが、実は砂糖や油がたくさん入っていて、月餅を一個食べたら軽く糖質とカロリーオーバーになります。月餅を食べるときはほどほどにしてくださいね!
筆者:クレオ(国際交流員、イギリス出身)
写真:クレオ撮影
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